P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

すごいぞ、僕らのアセモグルー!

マンキューが持ち出した経済学者ランキングによると、2008年10月現在で1位はスティグリッツ、11位がラリー・サマーズ、15位がクルーグマン、21位がマンキューとなってましたが、彼らに挟まれて12位になっていたのが、なんとダーロン・アセモグルーでした。アセモグルーは日本ではおそらくクルーグマンスティグリッツ、マンキューと比べると、いやサマーズと比べても一般的には知られていないと思いますが、政治経済学*1のスターです。ランキングの20位や30位以内のほかの経済学者と比べて1世代は若いと思うのですが(俺の知らない人もランキングに入ってますから断言はしません)、なのにもう12位とは!とはいえ、以前、彼の論文に軽く触れた時にも書きましたが、彼は論文検索をするたびに新しい論文があがってくるという、お前は全盛期のアシモフか!というような多作の人ですからこの結果も当然なのかな。
ところで、このブログでたびたび訳しているダニー・ロデリックが去年、彼のブログの読者に、経済学者が次々にブログを始めていっているが次はどの経済学者にブログを始めてもらいたいか?と質問をした事があったのですが、その結果でもアセモグルーは2位でした。その時の結果は、まだブログをやっていない英語圏の人気経済学者ランキングという事になりますでしょうか。これを思い出しましたので、ロデリックの結果発表のポストを訳しておきます。
あなたが最も見たい経済学者ブロガー  ダニー・ロデリック 2007年9月20日このポストへの反響はこれまでで一番大きかった。そしてその結果はというと。あなたが最も見てみたい新しい経済学者のブロガーは、ジョー・スティグリッツ、それからダーロン・アセモグルーとなった。下は今朝までの集計した表だ。

約束どおり、スティグリッツとアセモグルーの両方に、ブログを始めてみないかとメールをしておいた。スティグリッツへのメールの文章はこれ:

親愛なるジョー
お元気ですか。
この間、私のブログの読者へどの経済学者にブログをもっとも始めてほしいかと訊ねました。またその投票の勝者には私が直接お願いしてみると約束しました。(http://rodrik.typepad.com/dani_rodriks_weblog/2007/09/a-good-day-for-.html をご覧ください) そして、驚かれないとは思いますが、あなたがリストのトップ、その後にダーロン・アセモグルーとなりました。なのでお願いです。ブログをはじめてください!あなたの言葉をもっと聞きたいと願う人たちが大勢いるのです。関心をもってくれている人達に伝える最上の方法です。私は非常に楽しい経験をしました。
そしてもし私のブログでなにか書いてくださるなら、それとも「ゲストブロガー」になってくださるなら、当然ながら私はとてもありがたく思います。

ダーロン・アセモグルーが受け取ったメールはこういうもの (訳注:以下アセモグルーへのメールの文面になりますが、アセモグルーもロデリックもトルコ人なので、文面もトルコ語。読めねーよ!という事で、割愛させていただきます。)
さて、次の質問だ。その人口と経済の規模からすると、トルコの優れた経済学者の数はものすごく多くいだろうか?それともものすごく少ないだろうか?
追記:ダーロン・アセモグルーが、ブロッギングは「大変そうだ」と返事をしてきた。「今でもすでに働きすぎてまして、なにか別の事に取り組むのはちょっとおそろしいです」と。でも、いつかは「ゲストブログ」をやってみると約束してくれた。
追記2:アニヤ・スティグリッツが、彼女とジョーはエチオピアへの旅行の途中で、メールを常時使う事は出来ないと返事してきてくれた。どうも、スティグリッツニューヨークタイムズのサイトでニック・クリストフのカバーでブログを少しやっているようだ。*2

*1:マル経の事ではありませんので、注意してください。

*2:[http://kristof.blogs.nytimes.com/author/joseph-stiglitz/:title=これ]です。