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P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

クルーグマン:さらに名目賃金について

マンキュ−のこれ(翻訳)を受けての、クルーグマンのポストです。まだ続きます。
さらに名目賃金について  ポール・クルーグマン 2008年12月3日
「FDRが大恐慌を長引かせたのかどうか」戦線に関する更なるノート:
1.Gauti Eggertssonは、NIRAの政策は、予想デフレ率を引き下げることによって、実のところ景気拡大的であったという、興味深い論文(PDF)を書いている。
2.賃金上昇の景気後退効果に関する通常の議論は流動性の罠の中では成立しないという私のデモンストレーション(http://d.hatena.ne.jp/okemos/20081205/1228443877:title=翻訳)]については多くの反響があった。そもそもの議論の出発点が、FDRは名目賃金を高すぎる水準に保った事で物事を悪化させたというつまらない主張だという事、この事を思い出してもらいたい。それはえらく簡単な主張で、そして間違ってもいるのだ。
もっとずっと微妙で複雑ななにかのメカニズムが働いていたりしただろうか?かも知れないが、しかし、それを支持してくれる議論の探求は、どうもそこで行き止まりとなってしまっているような気がしてきた(this is starting to feel like a counclusion in search of an argument to support it.)。
さてだ、クレッグ・マンキュ−は興味深い指摘をしてくれた:彼が言うには、NIRAは、長期的に労働者の交渉力を高める事により、ビジネス投資を妨げたかもしれないというのだ。原理的には、そういう事はありえる。なら私の疑問は、それが1930年代の低い投資を説明してくれるのかどうか、だ。工業生産を見てみよう。

1929年のピークを1930年代中ずっと下回っているが、だとすると大規模な遊休設備がほとんどどこにでもあったはずだ。ならば、もし労働運動がヨワヨワしいままであったとしても、ビジネスは投資をしようと思っていただろうか?
追記:Gauti Eggertssonが、彼の最近のAER掲載の論文から投資についてのこの図を送ってきてくれた。