P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

アメリカ政治

It was all a lie、全ては嘘だった。

今年、2020年はアメリカ大統領選挙の年ですが、アメリカでは選挙は一つの産業として成立しています。2016年の大統領選挙では、連邦レベル(大統領、連邦上院議員、連邦下院議員)の選挙での総支出は65億ドルを超えました。この内、大統領選挙での支出がおお…

「PC」って、なに?ポリティカル・コ…?

小ネタです。アメリカでは本の新刊が出る時に、宣伝の為にその一部が事前にメディアに公表されることがよくあります。特に政治系のノンフィクション、政権の暴露本、XXの真実本とかだと。保守系メディアのFoxニュースがトランプ政権の「真実」についての本 w…

アメリカ政党政治のダイナミクス:Asymmetric Politics

アメリカの二大政党、民主党と共和党の間の違いはなんなのか?勿論、民主党はリベラルで共和党は保守なのが重要な違いなのですが、その点を除くとあたかも両政党が同じかあるいは鏡像であるかのように扱われる事がよくあります。政治経済学の伝統的な中位投…

テキサスは合衆国から脱退するか?(どうせしないけど)

史郎正宗原作の攻殻機動隊のシリーズにおいて、アメリカ合衆国は東西海岸諸州の米ロ連合、テキサスを含む南部諸州からなるアメリカ帝国、そしてその残りの地域からなるアメリカ合衆国の三つに分裂します。そもそも19世紀アメリカの南北戦争は奴隷問題をもと…

フィルバスターとは議事妨害と訳したり!

オバマ政権の2期目もすでに一年以上が経ちました。アメリカ大統領の2期目というと、必ず出てくるのが「レームダック」という言葉であり、大統領の指導力のなさが言われます。たとえばファイナンシャルタイムズのこの記事のように。特にオバマの場合、1期目の…

クルーグマン: 真実っぽさの時

クルーグマンのコラムの翻訳です。今回はアメリカの民主主義について、というか嘘と間違いがはびこるアメリカの政治情報について嘆いています。まあ、昔から嘆いてられますし、最近は新古典派総合*1の可能性にも悲観的なことを書いてられましたが。 誤訳、タ…

政治と所得不平等

とある論文を読んでましたら、分かりやすくて興味深い図がいくつも載っていましたのでそれらを紹介。論文はBonica, McCarty, Pool, and Rosenthal (2013) "Why Hasn't Democracy Slowed Rising Inequality?"*1、訳すると「なぜ民主主義は拡大する不平等を抑…

呪詛と呪詛返し

久しぶりにTalking Point Memoから。いたずらの可能性もなくはないが、とにかくこれが現代の話なのだからアメリカ政治ウォッチングは止められない。人を呪わば穴二つ、下手な呪詛はその身に帰ってくるそうですから、皆さん、気をつけましょう。TPM記事 2009…

アメリカのブログにおけるリベラルの優勢:コスのインタビュー

日本とは違って、アメリカのネットの世界ではリベラルが優勢と一般的に言われています。実際、いかにすればネットにおいて保守の勢力がひろまるのかが、最近の保守系ブロガーの話題の一つになってるくらいで。共和党もなんとか、ネットがんばってます!とい…

アメリカ保守のネット上での敗北とその再生

今アメリカでは、保守派による、一体何が敗北の理由だったのか、そして敗北を乗り越えるために何をすべきかという問いが行われています。ただ現状を変えようという意欲を持っているのはやっぱり若い保守のようで、年いった人たちは、保守にはなんの問題もな…

父の愛と、逆差別はなぜいけないのかの話

Daily Kosより。 興味深かったので訳すのですが、リンクをたどってみても元々は何処かのブログかなにかへのコメントらしく、信憑性はわかりません。ウィリアム・クリストルはアメリカの有名な保守の知識人です。保守の雑誌ウィークリィー・スタンダードの編集…

おや、結局,

サマーズはホワイトハウスにアドバイザーというポジションで入るんだね。彼には反対も強いから、財務長官のような表に出る顔になる事は避けて内部の顧問にしたということかな。さらにサマーズはベン・バーナンキの後の連銀議長候補でもあるらしい。それはまだ…

エリートの人達...

ダニー・ロデリック教授のところから ニューヨークタイムズのデビッド・ブルックの11月21日のコラムの冒頭部分です。 2009年1月20日は歴史的な日となる。バラク・オバマ(コロンビア大学、ハーヴァード大学ロースクール)はその妻ミシェル(プリンストン大学、…

共和党の死角

下のエントリーでP.E.S.のSはSFのSだと書きましたが、P.E.S.のPは政治PoliticsのPです。さてその政治、というかアメリカ政治での大統領選終了後の面白そうなところは、果たしてこれから共和党・保守派はどうしていくのかという点です。いや勿論、オバマの経…

いい商売だなぁー、あるいは、チェイニーとお金と汚い奴ら

イギリスのTimes紙によってアメリカの国土安全保障省のアドバイザーである共和党系のロビイストが中央アジアからの顧客に副大統領のチェイニーとの面会を献金60万ドルで持ちかけている映像が公開されましたが、そのロビイストのメールから、ワシントンでの面…