P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

パパ・ブッシュこと第41代アメリカ合衆国大統領ジョージ・H・W・ブッシュさん(いまのブッシュ大統領のお父さん)が共和党大統領候補としてマケイン支持を表明した。

共和党の大統領候補がほぼマケインに決まっている現状で、正直これがどれだけインパクトがあるのかは不明。というか、下手するとネガティブにすら働くかも。というのは、湾岸戦争に勝って一時は80だか90%だからの支持率を誇ったのに92年にクリントンに負けたパパ・ブッシュは、増税しないという公約("read my lips: no new taxes") を破ったとして共和党のコアの支持層からは嫌われているからです。パパ・ブッシュはその前にも80年の選挙でレーガンの減税政策を「ブードゥーエコノミクス」と批判したしね。今回の大統領選では共和党内の分裂が拡大・鮮明化していて、マケインその人が共和党の中央、および日本でも有名な共和党の宗教右派支持者から嫌われているのが現状。宗教右派の人達は共和党の非常に熱心な支持者なのだけど、彼らの支持は対立候補のハカビーに向かっている。にもかかわらずマケインが勝っているということは、共和党支持者の有権者でもいまだに穏健・中道よりの人達が結構おおいということなのだろう。その人達の支持により共和党内での選挙はこのまま乗り切れたとしても(まあ乗り切れるのだろうけど)、その後の対民主党の一般選挙では果たしてどうなるだろうか?現在マケインに投票している人達も、とうてい熱心なマケイン支持とは思えない。民主党候補がもしオバマとなれば、支持者達の熱意ではマケインは到底勝てないだろう。もちろんどれだけ熱心に応援している人でも一人は一票なんだけど、そういう人達は他の人も巻き込んで支持を拡大していく事ができるしね。たいして共和党側は内部分裂していてお寒いもの。宗教右派の指導者の一人はマケインには一般選挙で投票しないと言明しているし、共和党支持の評論家(?)にはマケインが共和党候補になるならヒラリー・クリントンを支持するといってる人もいるくらい。民主党支持者としては共和党の分裂は楽しい観察対象なんだけど...