P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

Estimating Aggregate Automotive Income Elasticities from the Population Income-Share Elasticity

Robert F. Bordley and James B. McDonald, Journal of Business & Economic Statistics, Vol.11, No.2, (Apr., 1993), pp.209-214

1987年のデータによる自動車の所得弾力性の実証研究。ポイントは所得弾力性の新しい推定の手法(といっても1993年の論文だが)。結果によると調べたすべての車種について所得弾力性は1以上なんだが、高級車なればなるほど弾力性は上がっていくというもの。
まあ当然だよね。ひとつの所得階層のなかでは所得があがるとより車を買うようになるだろうが、非常に所得が上がれば上の所得階層にあがりこれまでの車の代わりにより高い車を買うようになる。つまり弾力性は一定ではなくて、たとえ全体としてはどの車も弾力性が1以上でも、階層ごとに見ていくと1以下やマイナスになったりしているんだろう。