P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

父の愛と、逆差別はなぜいけないのかの話

Daily Kosより。
興味深かったので訳すのですが、リンクをたどってみても元々は何処かのブログかなにかへのコメントらしく、信憑性はわかりません。

ウィリアム・クリストルはアメリカの有名な保守の知識人です。保守の雑誌ウィークリィー・スタンダードの編集長であり、クルーグマンと同じくニューヨークタイムズのコラムニストでもあります。ハーヴァード大学でPh.Dをとり、ペンシルバニア大学とハーヴァードのケネディー・スクール・オブ・ガヴァメントで政治思想を教えていたそうです。すごいですね、うらやましいです。またその父のアーヴィング・クリストルも有名な保守の知識人です。
以下は上のリンク先の中の引用部分の引用です。

90年代の終わりに、コロンビア大学の高名な政治学者であるアイラ・カジネルソン(Ira Katznelson)が、私の取っていた経済思想のクラスでゲスト・レクチャーをしてくれた事があったんです。素晴らしいレクチャーでした。私達のクラスは10人か12人くらいしか学生がいませんでしたし、何でも質問ができてしかもものすごく刺激的な答えをもらえたので、ほんとに素晴らしいものでした。で、なぜだか、カジネルソン教授は最初のブッシュ政権(1989−1993のパパ・ブッシュ政権)の時にアーヴィング・クリストルと一緒に食べたランチの事を語ってくれました。ランチでの話は、その当時(90年代初期)ダン・クェール(パパ・ブッシュの副大統領)の主席補佐官だったウィリアム・クリストルの事、そしてどうやって彼が政治に関わり始めるようになったのかの話になったそうです。アーヴィングは彼がどのように彼の友達だったハーヴァード大学のハーヴェイ・マンスフィールドに頼んで、マンスフィールドにハーヴァードの学部と大学院双方でウィリアムの面倒をみてもらったかを語ったそうです。それから彼は、当時(70年代初期)ニクソンの内政担当アドバイザーだったパット・モイニハンに頼んで、ウィリアムをホワイトハウスでのインターンシップにつけてもらったそうです。そして、彼が共和党全国委員会の友達に頼んでウィリアムがハーヴァードでPh.Dを取った後の仕事を確保した事も。そして、またさらに友達に頼んで、ペンシルバニア大学やケネディー・スクール・オブ・ガヴァメント(ハーヴァード大学)で教える事ができるようにしたことも。そこで、カジネルソン教授はアーヴィングに積極的差別是正措置の事をどう考えるかと訊ねたそうです。「反対だよ」、とアーヴィングは返答したとか。「それは能力主義を堕落させる。」

ウィリアム・クリストルはネオコンの代表の一人で、他の保守の人達が次々にサラ・ペイリンを見限っていく中、最後の最後まで応援していた人であります。またニューヨーク・タイムズのコラムニストという、学者ではなく、公共の場に出てものをいう事を生業とするアメリカの知識人にとって、おそらくもっとも大きいポジションの一つにつけたのも親父さんがらみだと言われています
というわけで、アーヴィング、俺はあなたに100%同感だよ。能力主義を堕落させちゃいかんよな、身内以外には。なんでブッシュがダメだったか、良くわかる話だ。*1

*1:追記:いやこんな事を言いつつも、もし俺にハーヴァードで教えさせてくれるというなら、喜んで「お父さん!」と呼ぶけどさ。