P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

ジャパン、すげー!:世界各国の債務のグラフ

ここしばらくアメリカ政治ネタだったので、経済ネタを。というかグラフを。
マシュー・イグレジアス経由でTim Fernhorzが紹介している世界各国の債務と成長率の綺麗なグラフを知り、特に新しい情報があるわけではないのですが比較のグラフにされて改めて、おお、日本すげえ!と思ったので転載します。

はてなだとグラフが縮小されてしまうので、細かいところはこっちで確認してみてください。
縦軸は政府債務の対GDP比、横軸は千ドル単位で表した国民一人あたりの政府債務、そしてサイズが債務の総額を表していて、右上の赤丸が日本です。
つまり、GDP比、国民一人あたり、そして総額のどれで見ても日本が飛び抜けてますね(追記:冷静に見てみたら、総額はアメリカを少し上回ったレベルで、飛び抜けてはなかったですね。ただアメリカと日本が飛び抜けてはいますが)。日本、カッケエ!!
というわけなのでFernhorzはその記事でよくある日本が次に債務危機に陥るのではないかという話を書いているのですが、ただその手の話はもう長い事言われているのに下のグラフに表されている如く実際の経済の数字としては現れていないのですよね。

10年もの国債の利子率を並べたグラフで、左から2番目が日本です。
ちなみにこの利子率のグラフは上の債務のグラフの下に元々はついているのですが、Fernhorzのブログポストでは全く出てきません。
これに対してイグレジアスはその両方を見せて、(まあこちらもよくある議論ですが)日本の国債の大部分が国内消費であることなどを持ちだしています。
ただそこからイグレジアスは、やっぱりこのグラフを見ると、将来の日本のインフレ(ハイパーではなく、4、5%くらいの)を予想しないのは「非常に難しい」とし、そしてそれは日本にとっていいことだがと述べています。
インフレ率を、あるいは期待インフレ率を引き上げることで実質利子率を下げる事ができますから。
この期待インフレ率の操作が信任のある中央銀行にとっては非常に難しいとクルーグマン述べていますが、国債の積み上げによって日本政府と日銀は将来の期待インフレ率上昇の布石をうっているのかも知れませんね(笑)