P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

映画「ミスターGO!」

ゴリラが韓国プロ野球にやってきて、「ゴリラが投げて、ゴリラが打つ!世紀のゴリラ対決です!」(予告編より)というもので、いやぁまさに、ザ・ポップコーン映画、という作品でした。

映画『ミスターGO!』予告編 - YouTube
以前、ラジオ番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」において伊集院さんが紹介していたのを聞いて興味を持った作品。なにしろゴリラがプロ野球に入れていいのかという問題に、「ルールブックには選手は人間でなければならないとは書いてない!」で済ますコメディ映画であって、傑作というわけでは全然ないが、ほぼ全編楽しいシーンが続くし、正直、ゴリラがユニフォーム着てバッターボックスに入ってるシーンとかカッコよかったりもする。映画史には欠片も残らないだろうけど、ポップコーン持っての2時間の時間つぶしには充分!、なんだけど、実はこの映画、上映時間が133分と2時間以上だったりでちょい長いかなと思えるなど色々問題が当然ながらあったりもする。実際、振り返って考えるといらないだろと思えるシーンや、キャラクターさえもがいる。でもそういうシーンも、観てる最中は決して悪くはないんだよね。
 
基本、出てくる大人はみなどっか悪いのだけど、でも完全に悪い人がいないのもいい感じ。中では、韓国プロ野球の金、金、金!のエージェントと、ゴリラが韓国へいく理由をつくる中国の借金取りが、まあ一番悪い人達という事になるのだろうけど、結局、エージェントは改心するし、借金取りは変に可愛いとこがあって嫌いになれない*1
 
観ててちょっと感心するのが、分かりやすいのが基本のはずのエンタメコメディ映画なのに、日本のそれみたいに言葉で全部語ろうとはしないんだよね。結構、言葉の説明抜きで絵だけ語ってたりもする。
 
あと、野球場と野球のシーンが素晴らしくカッコいい。プレイのシーンがカッコいいのはさすが韓国映画というところだろうが、野球場まで日本のよりもカッコいい*2のはちょっと驚きだった。
 
ただこの映画、致命的な問題が一つあって、実は劇中で読売ジャイアンツ中日ドラゴンズがこのゴリラのスカウトに来るのだけど、映画のなかで中日が巨人のライバルとして紹介されているのだ!いや、巨人のライバルと言えば阪神だろうが!と思うだが、おそらくは阪神からの協力が得れなかったのだろうか?なんであれ、これは大きなミスであった。

*1:この借金取り、誰かに似てるなぁと見ながら思っていたら、ニコ動をやっているドワンゴの会長の川上量生さんにそっくりだった。特に笑顔が似ている。

*2:アメリカのカッコいい球場みたいな感じ。