P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

株式リターンと、マンキュー教授と、DailyKos


ニューヨーク株式市場のS&P指標の1825年から2008年までの年間株式投資利益率をブロックとして、利益率ごとに並べて積み上げていっています。左端の黒いブロックが2008年(おそらく11月までのデータ)のもので、素晴らしいパフォーマンスですね。なんといっても1931年と同じと言うのが、すごい!
ちなみにこれはマンキュー教授のところで見つけたのですが、マンキュー教授もよそで見つけたもののようで、そこでリンクされていたsourceをクリックしてみると、なんとDailyKosへのリンクでした。DailyKosはネットルート(ネット上のリベラル)のサイト、なかでもMoveOn.Orgと並んで右の人達からは忌み嫌われているところです。まさがマンキューがここを読んでるとは思えないので、きっと何処か別のところで紹介されているのを見つけたのではないかと?(実際、DailyKosの元記事は12月2日、マンキュー記事は12月7日ですし)。俺はDailyKosに目を通しているのに、気がつかなかった。反省。
それから、この図にマンキュー教授が独り言をつぶやいていてられたので、訳しておきます。

By the way, from February 2003, when a certain blogger was appointed to chair the Council of Economic Advisers, to February 2005, when he returned to Harvard, the stock market rose almost 50 percent. Just saying....
ところで、とあるブロガーが大統領経済諮問委員会の委員長に任命された2003年2月から、彼がハーヴァードに戻った2005年2月までに、株式市場はおよそ50%も上昇していた。ま、ちょっと言ってみただけだが...

追記:アンドリュー・ゲルマンがこのマンキューの独り言にこんなコメントをしていました。

Not to pick on Greg Mankiw, but is he saying that it was a good thing that the stock market rose 50% during the two years he was in the Council of Economic Advisors? I'm not at all trying to blame him for what happened, but in retrospect wouldn't one want to regret the big climb in the stock market that preceded the fall? This is completely out of my area of expertise so I defer to others on this. It looks like Mankiw is making a joke of some kind but I don't know enough about the background to really understand the point. (Probably this is the same reaction that many readers to this blog get when I make a statistics joke.)
別にグレッグ・マンキューにケチをつけたいわけじゃないのだが、しかし彼は彼が大統領経済諮問委員会にいた2年の間に株式市場が50%上昇したのはいい事だったといいたいわけか?これまで起きた事について彼を責めるつもりはまったくないが、振り返って考えてみると、この下落の前の株式市場の大きな上昇はまずかったのではないだろうか?これは私の専門では全くないから、他の誰かに任せるけれど。どうもマンキューはなにかのジョークを言っているようなんだが、しかしその分野に詳しくないので、良く分からない。(多分、これは私が統計に関するジョークを書いた時の大抵のこのブログの読者の反応と同じなんだろう。)

別にマンキューはジョークを言っていたわけではなくて、ほんとに自分が政府にいた時は、物事は上手く言ってたんだぜ、と言いたかっただけだと思いますが。それともゲルマンは、これって(面白くない)ジョークだよね、本気で言ってるのじゃないよね、という嫌味を言っているのか?学者の間のやりは難しいです、はい。