P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

2012-01-01から1年間の記事一覧

プレッパーズ、あるいは災厄(の妄想)に備える人々

アメリカ時間で12月14日の午前にコネチカット州ニュータウンのサンディ・フック小学校で起こった銃乱射による虐殺事件では、20人の小学生と6名の職員が殺され、最後に犯人のアダム・ランザが自殺して終わりました。よく知られているようにこのアダム・ランザ…

クルーグマン:ロボットと泥棒男爵、そしてその他の物語

クルーグマンの記事翻訳です。メインはクルーグマンのコラム記事「ロボットと泥棒男爵」なんですが、クルーグマンはそのコラムの前後に関連したブログ記事を書いてます。なので今回は「ズバリ見せます、コラムの舞台裏!」という安いテレビ企画みたいな感じ…

2012年アメリカ大統領選、関係者の発言

さてご存知のように一ヵ月前に2012年のアメリカ大統領選は終わりまして、オバマの勝利となりました。その選挙で各陣営の参謀として働いた人たちが選挙についての分析を語り合うコンファレンスが11月29日にハーバード大学で行われたそうです。これは1972年以…

オバマ・リアラインメント by ロス・ドーサット

2012年のアメリカ大統領選が終わりましたね。結果は事前に予想されていた通り、オバマの勝利となりました。New York Timesによると、日本時間の11月8日午前10時時点で、オバマの獲得した選挙人が303人、ラムニーが獲得した選挙人が206人、そしてフロリダの当…

クルーグマン:アシモフ「ファウンデーション」シリーズへのイントロダクション

クルーグマンが新しくでるアシモフの「ファウンデーション」シリーズへイントロダクションを寄せたそうで、それを自身のブログで公表していました。でまあ、クルーグマンもアシモフ*1もどちらも著名人なんですが、だからといってその二乗のこのイントロが日…

どくしょかんそうぶん:「クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X」

「クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X」を読んだので、感想を書いとく。 ちょっと前の「這いよれ!ニャル子さん」によるプチ・クトゥルフ神話ブームを受けて出たのかな?と邪推。 ただラブクラフト御大の作品は一作だけ。 代わりに、頼るのにアニメ一…

経済学者達も同意できる!(そう仮定すればな!)

(@emigrlさんからの指摘を受けて、注を修正) NPRの経済専門ブログPlanet Moneyが架空の大統領候補の為の経済政策として、左から右まで揃った5人の経済学者達全員が同意する5つの経済政策と1つの刑法の変更の合計6つをまとめて、放送しました。以下がその6…

マクドナルドはヘルシーフード?

マクドナルドといえば不健康食の代名詞、アメリカの肥満を司るデブの使者として有名ですが、そのマクドナルドが健康食として宣伝されている国があるそうです。そんな馬鹿な?!と言いたいところですが、NPRの報道によると、中国のマクドナルドはヘルシーフー…

はっきり言っちゃいましょう、問題は共和党だって!

中道のシンクタンク、ブルッキングス研究所のトーマス・マン(Thomas Mann)と、保守派シンクタンクのAmerican Enterprise Instituteのノーマン・オーンスティンが書いたIt's Worse Than It Looksがワシントンで話題になっているそうです。この本は、今のアメ…

アセモグル・ロビンソン:収奪的エリートと労働組合

収奪的エリートとはだれなのか? ダーロン・アセモグル、ジェームズ・ロビンソン 2012年5月1日

ポール・クルーグマン:経済学者にしてSFファン

久しぶりにクルーグマンの記事を翻訳しました。クルーグマンのネット上での翻訳はoptical Frogさん等々、うまい方が何人も訳されているので俺がやる意味はないと思っていたのですが、今回のは(ちょっとだけ)SF絡みなのでやっておくことにしました(そして…

アセモグル、ロビンソン:アメリカの失敗

アメリカの失敗 アセモグル、ロビンソン 2012年4月23日

アセモグル、ロビンソン:収奪的成長

収奪的(Extractive)成長:マット・イグレジアスへの返答 アセモグル、ロビンソン、2012年4月10日 追記:「収奪的 Extractive」というのはアセモグルとロビンソンの本、Why Nations Failの中で説明されている概念ですが、この記事の中では特に説明されていま…

アセモグル、ロビンソン:「民主主義とその不満分子」

さてさて、アセモグルとロビンソンの「民主主義庇護」についてのブログ記事です。この二人は政治経済学者・政治学者で、民主主義と独裁についての理論モデルや実証を色々やってる人達です。たとえばこの本とか*1。彼らの現在のブログがその販促となっている…

アセモグル、ロビンソン: 「不平等とケインズ経済学」

クルーグマンと彼の妻のロビン・ウェルズがウォール街選挙運動から出てきたオキュパイ運動のハンドブック「オキュパイハンドブック」に文章を寄せました。同じく文章を寄せているアセモグルとロビンソンがこのクルーグマン/ウェルズの文章についてちょい批判…

アセモグル、ロビンソン:「法と強制では人の心を変えることはできない」か?

新著"Why Nations Fail"を出したアセモグルとロビンソンがおそらく販促の為に同名のブログを初めたのですが、結構な頻度で更新しています。アセモグルとロビンソンは政治経済学の分野で著名な経済学者/政治学者ですが、書いてる内容は理論偏重ではなくて読み…

タイラー・コーエン: 寿司とトレーニングの均衡

タイラー・コーエンが、ミシュラン三ツ星を持つ日本のお寿司屋さん「すきやばし次郎」についてのドキュメンタリー映画"Jiro Dreams of Sushi"を観たようで、それにインスパイヤされて寿司屋の修行への投資の均衡について語ってました。 まあ軽く書いてみたと…