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P.E.S.

政治、経済、そしてScience Fiction

「くもりときどきミートボール 2」

2014年鑑賞一作目にして、去年の年末、TOHOで映画をまとめ観して貯めたマイルで手に入れたTOHOの1ヵ月フリーパスでの第一作目として、「くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密」を観てきました。

映画『くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密』予告編 - YouTube

2009年公開の前作「くもりときどきミートボール」も、なぜだか新宿ピカデリーで観てました。全然話題になっていなかった作品を期待もせずに観てみたら、思いのほか良くて驚いた覚えがあります。とはいえ正直、今作を積極的に観に行く気はなかったのですが、フリーパスと、来週のタマフルムービーウォッチメンのコーナーで取り上げられるそうなので観てみる事にした次第です。*1

この2作目、よく出来ていましたし、出てくるフード・アニマルたちも可愛かったのですが、それでもちょっともやもやしたものがありました。映画は前作終了直後のところから始まっていて、一応前作の説明が冒頭であるのですが、あまりにスムースに語られるので前作説明に思えないほどです。なので正直、前作を観ていないと話は飲み込みにくいものになっています。また、悪人との戦いよりも発明家である主人公の失敗の尻拭いと成長の話であった前作とは違い、今作ではグーグルとスティーブ・ジョブスをくっつけて悪人改造してみたような会社とその社長が大きな悪役としてでてきます。アメリカのCGアニメ映画の例にもれず、当然ながらこれもギャグ映画なので笑いを取りに来るのですが、スティーブ・グーグル・ジョブス改め悪人の会社の描写とかちょっと面白いものの、アメリカの笑いって現実の側面をデフォルメした上で皮肉っぽくそれにのってみせるというタイプだったりしますから、その「現実」、当然ながら「アメリカでの現実」を知らなきゃデフォルメをよく理解できなかったりしますし。あと、アメリカの吹き替え映画全般に言える事ですが、どうも早口で、もうちょっと間が欲しいなと感じました。一緒に観ていた観客の殆どは、至極真っ当に子供だったのですが、子供向けにはけっこう分かりにくいところもあったのではないかな?と思います。

しかしもっとも気になったのは、作中で主人公たちが対決して解決するストレスと、そしてその結果、辿り着くものが何かという事です。お勉強・研究大好きなギークでもいいんだ、眼鏡っ子でもいいんだと、メジャーな潮流に流されず、マイナーでちょい不細工な存在である自分を受け入れていいのだというのが前作だったのに対して、今作ではより一般的な、一人ではダメだ、親子や友達のつながりは大切だ(そしてついでに、可愛いは正義だ)というものになっています。前作は主人公が自分自身を乗り越えることで、作品として社会の中のマイナーな存在に向けて開かれたものとなる事で心の解放を味わうものだったのに対し、今作では悪役にたぶらかされた主人公が目を覚まして悪人を倒します。前作とは違い、勿論納得はするけれどありがちな孤独批判を持ってきた今作からは、心の中での解放を感じる事が出来ませんでした。
 

*1:1作目も当時のタマフルのシネマハスラーで取り上げられてますが( http://goo.gl/0yhCTG )、取り上げられることになる前に観たはずで、一体なんで観てみる事にしたのか全然思い出せません。たまたま観れるのがそれだけだったのだったかな?